宅録特有の音割れ問題とは?
やっと録音ができた!と思ってデータを聴き直したら、「ブツッ!」というノイズが入っていたり、音がバリバリと歪んでしまっていた経験はありませんか? 適切なセッティングや環境を少し調整するだけでも音割れを防ぐことが可能です。 Contents
なぜ音割れが起こるのかを理解しながら、効果的な対策をしていきましょう。
ぜひ参考にしてみてください!1. 音割れの原因を知る
マイクから入る音量が大きすぎると、オーディオインターフェースや録音ソフトでクリップ(音割れ)が発生します。
マイクに近づきすぎたり、息の音(「パ行」など)が強い場合も音割れにつながります。
2. 適切な録音レベルを設定する
- 入力ゲインを調整する
オーディオインターフェースやマイクプリアンプの「ゲイン」を下げて、入力レベルが-12dBから-6dB程度になるように設定します。これは録音ソフトのメーターで確認できます。
- クリップインジケーターをチェック
インターフェースやソフトで赤いランプが点灯したら、入力レベルが高すぎる合図。ゲインをさらに下げましょう。
3. マイクと口の適切な距離を保つ
- 距離の目安
マイク距離が近いと低音が強調され、音割れしやすくなります。仮録音したデータを確認しつつ割れない、低音がボワボワし過ぎない距離感を掴みましょう。- 大声を出すときは少し離れる。
- 弱い声では近づいて録音。
- ポップガードを使う
息の衝撃を抑えるために、マイクと口の間にポップガードを置きましょう。ポップノイズも音割れの原因になるため効果的です。
4. コンプレッサーを活用する
- コンプレッサーでダイナミクスを調整
大きな声と小さな声の差を抑えるために、録音後にコンプレッサーを適用すると、音割れを回避しつつ安定した音量になります。- レシオは2:1~4:1、アタックタイムを遅めに設定。
- 必要ならリミッターでピークを抑える。
但し、ある程度の経験技術やボーカル声量、楽曲などによってのセッティングが重要なため逆に潰れすぎて引っ込んだ音色になる場合があるのであまりおすすめはしません。
5. 録音するための工夫
- 24bit〜32bit floatで録音する
録音時に24bit設定にすると、音割れを防ぎやすくなります。余裕のあるダイナミックレンジ(音量の幅)が確保できるためです。更に32 bit floatで録音すれば波形のピークが超えていたとしても音割れを防げます。しかし対応しているオーディオインターフェイスを使用しなければいけません。 - ヘッドルームを確保する
これが一番有力な方法です。録音時は意図的に少し音量を控えめにして、後でミキシングの段階で音量を上げると安全です。どうしてもオケの音量にマイク音量を合わせがちですが、逆に適正マイク音量にオケを合わせてあげれば良いのです。
6. 環境を整える
- 静かな場所で録音する
周囲の騒音が大きいと、必要以上にゲインを上げてしまい、音割れが起きやすくなります。- 窓を閉める。
- 吸音材を使う。
- 適切なモニタリング
ヘッドホンで録音中の音をリアルタイムでモニタリングし、音割れやノイズがないかチェックします。
7. 実際の録音中のコツ
- テスト録音をする
本番前に実際に声を出してテスト録音し、音割れがないか確認しましょう。必要なら設定を微調整します。 - 声の出し方をコントロール
声を張る箇所でマイクから少し離れるなど、声の強弱を意識します。またはゲインボリュームもメモしつつ変更する方法もあります。(曲中でボリュームがバラバラになり過ぎないよう注意)
まとめ
-
- 入力レベルを適切に設定し、クリップを防ぐ。
- マイクと口の距離を意識して録音環境を整える。(ポップガードなど)
もし収録したデータが不安な場合はご相談頂ければ確認、簡単ですがアドバイス等もしますので是非お気軽にご相談ください。
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