iZotope Catalystシリーズレビュー: クリエイティブフローを加速するインテリジェント3製品の実力
iZotopeから新たに発売されたCatalystシリーズ。グリーン、パープル、ブルーと色とりどりの3種類のプラグインは直感的な操作性と革新的なAIテクノロジーで構成されたリバーブ、サチュレーション、ディレイです。
今回はその3製品を実際に使用しレビューします!
- インテリジェントなリバーブ、サチュレーション、ディレイ3種。
- シンプルで視認性も良く直感的な操作も可能。
- アンマスク機能がとても分かりやすい!
- AIがなんかイイ感じにしてくれる
Aurora(リバーブ)
3種類共通なのですが基本は左上のドロップバーからリバーブの種類を選択しノブで強弱をコントロールします。
Hall、Room、Chamber、Plate、Ambience、Catedralの6種類から選択可能。
また、WidthやToneで明るさや広がりも微調整できます。
使ってみた感想
プリセットも優秀でボーカルはもちろん楽器にも気軽に使えます。個人的にはドラムのスネアの残響感を作る際に重宝しそうな印象を受けました。
他のリバーブプラグインでは設定をどういじればいいか悩むことがしばしばありましたが、Auroraはとにかく分かりやすく、操作に迷うことなく扱えますね。
特にアンマスク機能が便利で、原音とのバランスを微調整しながら濁りを抑えられる点が非常に魅力的です。
Plasma(サチュレーション)
こちらでは楽器に最適化してくれる24つのプロファイルを選択できます。ギター、ベース、ドラム、シンセなどかなり詳細に楽器をターゲットできます。ノブ操作でブーストが必要な周波数エリアを特定し持ち上げてくれます。
使ってみた感想
あまり効果を感じにくいプラグインですが、確実に音の厚みを出してくれています。(Overdriveは掛けすぎ注意!)
他のサチュレーションプラグインと違う部分は、その楽器の特性を生かしつつ美味しい部分もブーストてくれる点です。周波数も指定できるので高域だけ、低域だけ掛けることができて便利です。
個人的に気に入った使い方としては、ローが物足りないベースに使用すると心地よい厚みのある音に仕上げてくれる印象でした。
Cascadia(ディレイ)
ビートシンク、タイムベース、ピンポンなど従来のディレイプラグインと遜色はありません。
リバーブ機能もあり絶妙な変化も楽しめそうです。
またこちらもアンマスク機能が付いているため、原音とディレイのバランスを調整できます。
使ってみた感想
比較的ガッツリ掛けられるので、飛び道具的な使い方もできそうです。
僕はギターソロに強めのディレイを掛けるのが好きなので、アンマスク機能を活用すればギターの音を埋もれさせずバランスの良いディレイが作れそうだな~と感じました。
個人的に1点だけ、ディレイの音色も変更できたら最高だったなと感じました。
その他は100点満点です。
CPU負荷
※PC環境にもよるのであくまで参考までに。
3つのプラグインを同時にインサート使用した時のCPU負荷がこちらです。
Auroraがわりと負荷が大きい印象ですが、リバーブプラグインなのでまあ仕方ないのかな、と言った印象。Cascadiaもまあまあ高めですね。逆にPlasmaはだいぶ少な目なので気兼ねなく使用できるかも知れません。
もしかしたらプリセット、プロファイルによって変化する場合があるのでその点はご了承ください。
まとめ
いかがだったでしょうか。GUIの見た目からしてテンションがあがる3種のプラグインですが機能面もかなり優秀ですね。その名の通りインテリジェンスと言った感じでしょうか。
このシリーズ、個人的にかなり好きなのでiZotopeさん、他にもディストーションやフランジャーなども出してください!